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花蝶風月、あるいは残滓の氷輪

●了鬼羅重光   Ryokira shigemitu
​性別:
年齢:100~650前後
​身長:160~170cm
一人称:俺→私
二人称:お前
​敬称:呼び捨て
好き:繁栄、子ども
嫌い:裏切り
武器:太刀(本体)、神術
立場:義幸の愛刀
銘重光の太刀に宿る八百万の神。櫻染とは五分の兄弟固めの杯を交わした義兄弟。
兄に妹ではなく女同然に愛され、その後にそれぞれが異なる所有者となったため別離。無意識下の男への嫌悪から髪を短く切り、口調も男のように荒くなる。所有者を転々とし、白伽城所有になった際に、銀たちからそれらは矯正させられた。
幼い頃から面倒を見て、共に戦い、号を名付けられた。そして、義幸を今生唯一の『我が君』とした。しかし命じられたように共に死ぬことは叶わず、後にその元凶となった我が君のかつての右腕を呪い殺した。
悪神に堕ちる前に再度人への愛に気付けてから、昔肩を並べた戦友の鴇の手で朱鳥宮家本家に奉納され、鴇が亡くなってからは長い微睡みの時間を送ることにした。
「それでも、私は人が好きだよ」
​■立花 義幸   Tachibana Yoshiyuki
​性別:
享年:53
​身長:180cm
一人称:
二人称:お前
​敬称:呼び捨て
好き:妻たち、領民、工芸品全般
嫌い:略奪者
武器:太刀(了鬼羅本体)
立場:大名、立花家当主、白伽城城主
​かつての了鬼羅重光の主であり、了鬼羅という号を与えた存在。了鬼羅自身が生涯唯一の『我が君』と定めた人物。かの大戦で、領民と共にその名の通りの総力戦を繰り広げ、地と民を守り抜いた英雄。先天的に視える人間で、顕現をしていない八百万の神や霊といった類が見えていた。
幼い頃に、当時白伽城所有だった了鬼羅と出会う。彼女の「戦で武勲を立てたらお前のものになってやる」の言葉を信じ、約束を交わす。その後しっかり武勲を立て、城所有から個人所有へと移した。晩年には、了鬼羅を太刀から短刀に磨り上げている。
​豪快で男らしい一面と、歌や茶の湯を嗜む文化人の一面を持つ。男と女の違いと役割を理解し、女性を女性として尊重できる人間。その在り方からか、妻たちからも愛されている。
​白伽城落城にて自刃。
「俺と共に死ね、了鬼羅重光​」
​■長江 景定  Nagae Kagesada
​性別:
享年:54
​身長:182cm
一人称:
二人称:貴方、あんた
敬称:呼び捨て
好き:自分の周囲、了鬼羅、鍛錬
嫌い:自分の心
武器:
立場:武将、立花義幸の右腕
​幼い頃から義幸と主従関係を結んでいる隻眼の将。共に歩んできた右腕であり、義幸に言葉を選ばず真っ向から物申せる数少ない存在。
初めて了鬼羅に会ったときに彼女に一目惚れし、その恋心を成長しても持ち続けた。良く言えば純粋一途、悪く言えば狂恋。
白伽城落城の際、義幸から共に死ねと命じられ既に了鬼羅が死ぬ未来にあった事に耐えられなかった。その結果、義幸自刃後に追い腹をせず、了鬼羅重光を燃え盛る城から持ち出すという最初で最後、最大の裏切りを犯す。
​出家後、寺にて了鬼羅自身の手により呪殺。
「お慕い、して……おりま、す……しげみ、つ」
■春  Haru
​性別:
享年:53
​身長:155㎝
一人称:
二人称:貴方
​敬称:呼び捨て
好き:城の者、穏やかな時間
嫌い:無責任、役立たず
​武器:薙刀
立場:立花義幸の正室、武将
義幸の正室であり、唯一男女として義幸と恋をした美しい人。愛刀かつ懐刀の櫻染六文字は産まれたときに贈られた品で、櫻染は春を『我が君』とした。
正室として城をまとめる一方で、夫と戦場を共にする将の面をも持ち合わせる文武の人。幼少から、嫁入り先で役に立つようにと自主的に稽古や兵法等の勉学に励み、その甲斐あって戦においては馬を駆り、鎧をまとった薙刀の女武者となる。その様は、櫻染曰く『女傑』。
​白伽城落城にて自刃。
春.png
「黄泉路の先案内​をしなさい、櫻染六文字」
​●櫻染六文字  Yosen Rokumonji
​性別:
享年:約650
​身長:​138cm
一人称:
二人称:あんた、お前
​敬称:呼び捨て
好き:女、煙管、戦場、兄弟/酒
嫌い:身内潰し
武器:短刀(本体)、神術
立場:春の懐刀、斬り込み隊長
銘六文字の短刀に宿る八百万の神。了鬼羅とは五分の兄弟固めの杯を交わした義兄弟。各地と所有者を転々とした後、春の生誕祝いの贈答品として春の元に在るようになった。七つまでは見えていたため、遊び相手をしつつ武の基礎を遊ぶ合間に教えた。そして、春を生涯唯一の『我が君』とした。
見た目は少年だが、声や言動は青年のそれ。数多くの六文字刀の兄刀にあたるためか、面倒見が良い。頼れる兄貴肌だが清々しいほどの女好きで、噂では現地妻が各地にいるとか。
​白伽城落城にて焼失。
「仰せ仕りましてございます、我が君」
■青葉  Aoba
​性別:
享年:28
​身長:168cm
一人称:アタシ
二人称:アンタ
​敬称:呼び捨て
好き:静寂、茶華道、宴会
嫌い:
立場:立花義幸の側室
義幸の側室であり、悪友のように肩肘張らない関係を築いた麗しい人。型にはまらない性格で、城の者や他の側室達にとって姉のような存在だった。茶華道等に通じ、夫たっての希望もあり、茶の湯といった文化への造詣を深めさせた。
大戦の後、子どもを産み、他の妻や子ども達と穏やかに暮らしている中で病に倒れる。
白伽城にて病死。
「慕うではなく、寵するではなく、あの二人は愛している」
​■鈴  Suzu
​性別:
享年:48
​身長:145cm
一人称:わたし
二人称:あなた
​敬称:
好き:日常、対話/甘味
嫌い:戦、喧嘩
立場:立花義幸の側室
義幸の側室であり、当主として城主として光として在るが故に擦り減る夫が、ただの一人の人間でいられる居場所になった無垢の人。嫁の中でも最年少であり、嫁入り自体も早かったためか、他の者にはない純粋さを持つ。義幸と春の二人を愛し、その愛を尊重した。自分の目で見るものを心から愛した女性。
大戦の後、娘は朱鳥宮家本家に嫁入りした。
​白伽城落城にて自刃。
「だからこそ、わたし達はあの二人が大好きなのです」
■柚子  Yuzu
​性別:
享年:51
​身長:160cm
一人称:
二人称:貴方
​敬称:
好き:記帳、交渉、花
嫌い:他より劣ること
立場:立花義幸の側室
義幸の側室で、豪商出身を活かした商才に溢れる華々しい人。
武家ではなく商家の出であり、他の妻達は武家出身であった。生家の期待もそれに拍車をかける形で、当初は酷い劣等感を感じていた。しかしその後商才を開花させ、立花家の財政を担う一人として夫を助け、他の妻達にも心を許した。
白伽城落城にて自刃。
「政略のみの婚姻が常である中、お館様と北の方は違う」
■優雨  Yu
​性別:
享年:51
​身長:150cm
一人称:
二人称:貴方
​敬称:
好き:対話、人を知ること
嫌い:不誠実
立場:長江景定の正室
景定の正室で、景定にとって優しく降る雨として心を潤し続けた人。
​感情表現が豊かで、自分の感情を相手にまっすぐ伝えることができる強さを持つ。その性格故に、夫との初夜には一悶着あった。
白伽城にて病没。
「峰丸様、少しお茶にしましょう。ここに頂いたお菓子が」
●銀  Shirogane
​性別:
享年:不詳
​身長:​20cm/155cm
一人称:
二人称:貴男、貴女
​敬称:愛称+坊や
好き:夫、植物、身内
嫌い:退屈
武器:神術
立場:白伽城における神々の総元締
白伽城所有の花切り鋏に宿る八百万の神。多くの名を持ち、余裕の笑みと落ち着いた雰囲気のいかにも年上然とした女神。立花家に代々伝わる値打ち物で、その莫大な神力と博識振りからただの神ではないと思われているが、当の彼女は何も言わず微笑むだけである。
『自分の刃で切ったことのある植物を発生・操る』権能を持ち、平時では領地を囲む結界を張り、戦場ではその権能を駆使した後方支援攻撃をこなす。
​白伽城落城にて焼失。
「お了の坊や。軍議よ、おいでなさいな」
​●紺瑠璃蝶扇  Konruri chosen
​性別:
享年:約550
​身長:​175cm
一人称:
二人称:お前、キミ
​敬称:愛称、呼び捨て
好き:舞、宴/​酒
嫌い:落ちた士気
武器:鉄扇(本体)、神術
立場:立花家家紋の大本
白伽城所有の鉄扇に宿る八百万の神。立花家家紋『丸に房扇』のモチーフとなった鉄扇。成立からの年数は他の神々には及ばないが、立花家並びに家臣団からのこれこそ立花の紋所であるという信仰を受けているため、神力は一、二を争うほどに強い。もとは女性らしい立振る舞いだったが、家紋の大本となり家系に男女の区別なしという立場から、体はどこまでも女性性、纏う雰囲気は男性的なものになった。また、装束や振る舞いは了鬼羅や櫻染曰く『痴女』。
『扇の性質による神族招来』を得意とし、戦場ではその権能を駆使した後方での五行に由来する攻撃を行う。立花の紋所という立場から、義幸と共に兵士の士気を上げる役割も担っていた。
​白伽城落城にて焼失。
「その在り方こそ、白伽の武である」
​◆朱鳥宮 鴇  Asukamiya Toki
​性別:
享年:75
​身長:​178cm
一人称:
二人称:あんたはん
​敬称:様、呼び捨て
好き:式神、静寂、自由
嫌い:固い伝統
武器:式神
立場:朱鳥宮家本家の陰陽師
朱鳥宮家本家から来た、義幸と雇用契約を結んだ陰陽師。おっとりとした京都弁が特徴で、性格は基本マイペース。義幸に全幅の信頼を置き、『旦那はん』と呼び、彼なりに一人の人間として慕っている。
式神の使役術と治癒術は当世一の天才だが、五行の基本的な術はまともにできない極端な性能。義幸には、前者の能力と気質を買われた。大戦後は朱鳥宮家に戻り、寺に奉納されていた了鬼羅を朱鳥宮家持ちに移し、家に嫁入りしてきた鈴の娘を実の子のように可愛がった。
​老衰にて死去。
鴇さん落書き.png
「何してはるんです、旦那はん」
​■吉野  Yoshino
​性別:
享年:12
​身長:​135cm
一人称:
二人称:あなたさま
​敬称:さま
好き:主、城の方、強い方
嫌い:独り、暗所
立場:義幸付小姓見習い
右目を包帯で隠した少年。人をよく見てよく懐く、子犬のような純真な心の人間。野垂れ死にかけていたところを偶然義幸が助け、小姓見習いとして傍に置いた。強く美しい了鬼羅が大好きで、よく武術の指南を受けている。知らないことが多く苦労は絶えないが、苦難に臆せず前を見据える強さを持つ。
​人外界のはぐれ兵士の強襲により斬殺。
「大好きです!あるじさま、重光さま!」
狂花鏡乱

狂花鏡乱

●黒虎  Kurotora
​性別:
年齢:450前後
​身長:​173cm
一人称:
二人称:貴方
​敬称:呼び捨て
好き:夫、太陽
嫌い:離別、死に顔
武器:神鏡(本体)、神術
立場:朱鳥宮家分家所有
朱鳥宮家分家が所有する、一対の神鏡に宿る八百万の神。
作られた当初は神気と身体が上手く噛み合わなかったが、時間が経つにつれ身体も動き話せるようになった。作者の死後、神社に奉納されたが、後に朱鳥宮家分家に奉納される。本家の盾役、守るために消費するという過酷な状況の中、愛する人と永遠を誓った。しかしそれは無残にも引き千切られた。それを引き金に、積もりに積もった不満憎悪は、分家が本家に反旗を翻す形で現れた。
​弔い合戦の果てで片割れと再会し、文字通り命懸けの戦いを挑んだ。
「お前に、本家のお前に!分家の気持ちが分かってたまるか!!」
​●白狼  Byakuro
​性別:
年齢:450前後
​身長:​173cm
一人称:ぼく→私
二人称:あなた→お前
​敬称:呼び捨て
好き:妹、四季
嫌い:道具として使われないこと
武器:神鏡(本体)、神術
立場:朱鳥宮家本家所有
朱鳥宮家本家が所有する、一対の神鏡に宿る八百万の神。
同じ作者から作られたが、先に白狼が完成したため、白狼の認識では黒虎は妹。不自由だった妹の世話をし、何より誰より妹を慈しみ愛していた。それは離れてからも変わらず、本家で大切に保管されているときも妹を想っていた。
朱鳥宮家のお家騒動時に妹と再会したが、自分を忘れた妹の目に燃える憎悪に、兄として決死の覚悟で応えた。
「泣く、な……わらっ、て。おれ、の……半……し、ん」
​●朱鳥武光  Asuka takemitsu
​性別:
享年:約550
​身長:​193cm
一人称:
二人称:お前
​敬称:呼び捨て
好き:強者、妻、夜
嫌い:泣き顔
武器:槍(本体)
立場:朱鳥宮家分家所有
朱鳥宮家分家が所有する、銘武光の槍に宿る八百万の神。使用者の腕もさることながら、その切れ味と強度から常に最前線に立つ斬り込み隊長の役目を担っていた。強者を求める武者としての反面、妻を愛し仲間を慈しむ穏やかな好青年の面を持ち合わせる。
​人外界側の強者の手により破壊。
「あぁ、愛しているとも。俺の奥」
紅き水縹

紅き水縹の誓い

​●長兄 銘重光  
​性別:
外見年齢:23
​身長:​190cm
一人称:
二人称:お前
​敬称:呼び捨て
好き:弟妹、日常、新しいこと
嫌い:特になし
武器:大太刀(本体)、神術
とある貴族が所有する、銘重光の大太刀に宿る八百万の神。重光三宝の一振であり、重光刀唯一の大太刀。
​打たれて間もないながらも既に髪と目が同色であり、高い神格を物語っている。弟妹を何より愛し、共にいられる時間を何より尊んだ。
​弟が折れた後、弟の遺言を守るべく、自分さえ騙し妹を歪んだ形で生に縛り付けた。
「必ず守る。俺の全てが頽れても」
​●次兄 銘重光  
​性別:
外見年齢:21
​身長:​185cm
一人称:
二人称:貴方
​敬称:呼び捨て
好き:妹、日常、知識
嫌い:特になし
武器:太刀(本体)、神術
とある貴族が所有する、銘重光の太刀に宿る八百万の神。重光三宝の一振。
​道具に宿る神としては十分に高い神格を持っているが、高天原入りするには少し足りない状態だった。そのまま在れば、天の神々の一員となるのは確実であるとされていたが、不測の事態により折れてしまう。そのため、折れた後は黄泉國で神格を上げるための修行込みで過ごし、後に天へと昇った。
水縹の髪と目は微睡みから覚めた後の了鬼羅重光、つまり妹の色でもあり、既に天にいた次兄からの愛の証である。
「兄(このかみ)……乙(おと)を、頼みま、す……」
悪役の救済

悪役の世界救済法

​◆蘆屋 道満  Ashiya Doman
​性別:
享年:22
​身長:​180cm
一人称:俺、私
二人称:お前、貴方
​敬称:呼び捨て
好き:何事もない一日、平穏
嫌い:見た目で判断されること
武器:式鬼、霊符
陰陽師の家系である蘆屋家に属する陰陽師。特に、蘆屋家が呪術を得意とすることから呪術師とも呼ばれる。
先達さえも唸らせる天性の才とセンスを持ち、実力ともに帝からも一目置かれる。また、その容姿は天上の美と評されるほど。しかし、その人離れした容姿実力からあらぬ疑いをかけられ、悪であると噂されることが常だった。
生涯の友であった晴明を貶める待遇に帝へと直訴するが、他の貴族の謀りでそれを​不敬罪と断じられる。その後、斬首に処された。
「世云々というより、お前が見る世が好ましいな。うん」
​◆安倍 晴明  Abeno Seme
​性別:
享年:84
​身長:​178cm
一人称:
二人称:貴方
​敬称:殿
好き:式神、日だまり
嫌い:面倒な仕事
武器:式神、霊符
貴族安倍家に所属する陰陽師。その特異な出自から、幼少の頃より師匠である陰陽師・加茂忠行の元で過ごし、陰陽師としての腕を磨いてきた。神気に、霊気に愛された人間であり、周囲には常に濃い霊気が守るように漂っている。
少年のような純粋さと、長く年を重ねてきたような老練さを併せ持つ、どこか不思議な雰囲気を纏っている。人離れしているように見られがちだが、どこまでも人らしい人間。晴明自身がこのように見られるため、人を噂や見た目では判断せず、その人の本質を見る。
​道満の斬首後も後追いはせず、天寿を全うするまで生きた。
「後は追いませんとも。そうでしょう、道満殿」
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